樹脂
プラスチックフィルムのピンホールの原因の一つに、フィルムの同じ個所が繰り返し屈曲されることによる屈曲疲労によるものがあります。これに対する耐性を耐屈曲性といいます。
評価方法としては、ゲルボフレックステスターという装置を用いて一定条件下でフィルムを強制的に屈曲させた後、発生したピンホールをカウントし評価します。
繊維
繊維構造物は繰り返し屈曲による耐久疲労に強い特性を有しています。
耐屈曲性を高める為には、原材料となる繊維の選択と編み構造を総合して組み合わせることが非常に重要になります。
例えば炭素繊維等は耐屈曲には非常に弱い為、耐屈曲性を高める材料として使用することはできませんが有機高分子系繊維は一般的には耐屈曲性に強く耐久疲労を高める材料として適しています。
グンゼでは、有機高分子系繊維や、金属繊維等を編立てることで耐屈曲性を高めることを可能とします。
プラスチックフィルムの耐屈曲性は、素材選定で決まってきます。特に、プラスチック素材のガラス転移点温度との相関が強く、ガラス転移点温度が室温以下の素材を選定すると、耐屈曲性を向上させることができます。
同様に、添加剤等によるガラス転移点温度の低温化も有効であり、耐屈曲性付与の主流となっています。
素材選定、配合処方と異種多層化技術を組み合わせ、各層に機能を分担させることで単一素材では到達できない耐屈曲性を実現しています。
耐屈曲性に関するグンゼの技術をご紹介します。