プラスチックフィルムでの柔軟性は、単純に柔らかいフィルムを指すことが一般的です。
フィルムにした場合、原料素材の特長とともに、製造条件、特に延伸条件もフィルムの柔軟性に影響を与えます。
柔軟性に対してフィルムの「腰」という表現をよく使用します。包装資材等の袋にした場合、「腰」が強いとパリッとした張りのある高級感のある袋になり、「腰」がないとフニャとした安物の袋と評価されます。最近は、詰め替え用袋など自立袋が多くなってきていますが、自立する為には、フィルムの「腰」が重要となりますが、同時に薄膜化も求められており、相反する機能を両立させる為、成型の難易度が高くなっています。また、産業用途で利用されるロールカバーや絶縁チューブの場合は「腰」固さにより、ハンドリング性等作業面に影響を与えます。
プラスチックフィルムの柔軟性は、プラスチックの素材選定と、延伸などの製造条件で設計していきます。プラスチック以外の無機物等フィラーを混合することでも柔軟性を変更できますが、それに伴い透明性が低下するため、包装用ではあまり採用されません。一方で、一般産業用途等においても無機物等フィラーを混合することで強度アップをさせることができますが、プラスチック素材が持つ特性を低下させる可能性がある事から、「腰」と特性のバランスを制御することが重要です。
グンゼでは、素材選定や延伸条件以外に、異種多層化技術、分散・混合技術を組み合わせることが可能です。
柔軟性に関するグンゼの技術をご紹介します。