特殊なカーボンブラックを均一分散することにより、半導電領域(例えば1×1011~1×1012Ω/□)で電気抵抗を精密制御した半導電性ポリイミドベルトを得ることが可能です。OA機器で採用されているポリイミド製中間転写ベルトは、OA機器の転写プロセスの主要部材として高く評価され、カラー化の発展に大きく貢献しています。
抵抗制御は、電磁波シールド分野への応用が期待され、電磁波の漏洩、侵入を防止するためにはプラスチックを100(Ω・cm)以下の高導電性にする必要があり、銀、ニッケル、アルミニウムなどを充填した製品が提案できます。回転成形の遠心力を利用して金属材料を円筒状ポリイミドの表面部分に多く傾斜分散させることで金属並の10-3 ~ -5(Ω・cm)の高導電性とポリイミドのしなやかさを合わせ持つ傾斜複合ベルトの提案が可能です。
透明導電(ITO)フィルムの電気的な抵抗値に関して、説明します。
透過型静電容量式タッチパネルに用いられるITOフィルムには、入力位置検出の容易さの観点から抵抗値が低いことが求められます。
求められる抵抗値は、タッチパネルのサイズにより異なりますが、大型であればあるほど低い抵抗値が必要となります。
低抵抗化とインビジブル性はトレードオフの関係にあります。抵抗値を下げる為には、ITO薄膜の膜厚を増加させることが必要となり、一般的にはインビジブル性(参照項目:インビジブル性)が悪化します。
グンゼでは表面抵抗値 50Ω/□のITOフィルムを開発~実用化しています。
抵抗制御(導電性)に関するグンゼの技術をご紹介します。