プラスチックフィルムは、熱固定の条件を工夫することにより、熱を加えることで収縮するフィルムを作ることができます。
包装袋の用途では、収縮性はあっては困る機能ですが、飲料PETボトルに装着されるラベル用途では、最も重要な機能となります。また、絶縁用チューブにおいても外気温などで自然収縮が発生せず、熱を加えた時に収縮が始まるように設計することも重要です。
包装袋用途のプラスチックフィルムは、熱固定で十分な熱を加え可能な限り収縮性をなくします。一方、ラベルや絶縁用熱収縮チューブでは、熱固定で加える熱量をコントロールすることで収縮性を付与します。
プラスチックフィルムへの収縮性の機能は、プラスチックの素材選定で決まる部分もありますが、延伸、熱固定などの製造条件でも大きく変化します。
プラスチックフィルムの収縮性の機能への影響度は、熱固定条件が最も高く、包装袋用途の非収縮性品や絶縁用収縮フィルムの原管においても、過剰な条件はフィルムの強度を低下させ不具合の要因となる為収縮性の適切化は必要です。
グンゼでは、各温度でどれぐらい収縮させるか、収縮率コントロールによって製品を設計しています。例えば、低温域から収縮が開始するタイプ、高温で高収縮するタイプなどがあります。素材選定、延伸や熱固定条件以外に、異種多層化技術を組み合わせることで、他社とは異なる機能を提案します。
収縮性に関するグンゼの技術をご紹介します。