生体適合性

生体適合性とは

生体適合性とは“材料を生体内に使用した際に、材料が生体に優しく、副作用など有害な影響を与えない。また生体からも生体環境の影響を受けずに良くなじむ性質”をいいます。すなわち、異物反応を引き起こす程度が低い材料ほど、生体適合性は高いということになります。生体材料(バイオマテリアル)は“ヒトの細胞に接触して用いられる治療用材料”と定義されますが、この生体材料の必要条件として1.可滅菌性、2.非毒性(生体安全性)、3.機能性、4.生体適合性、5.耐久性があげられます。生体適合性は、下図に示したように材料の界面的性質に依存するものと、全体的なバルク的性質に関係するものに大別されます。界面的性質は、短期的な抗血栓性と長期的な非カプセル性に関係し、バルク的性質は材料の力学的性質に大きく関係します。セラミックや金属は剛性が高いため、荷重を剛性の強い材料が負担してしまい、生体組織への応力が伝わらなくなり、その結果、生体組織の受ける刺激が弱くなって、骨組織などがぜい弱化する現象が見られます(stress shielding効果)。高分子材料は主として界面的適合性に問題があり、セラミック材料や金属材料はバルク的適合性にかけます。生体適合性をすべてクリア―する材料は現在存在しませんが、表面改質や複合化により、生体適合性を高くする研究が継続的に行われています。

生体材料(バイオマテリアル)の必要条件
条件
1.可滅菌性 エチレンオキサイドガス、γ線照射、電子線照射など
2.非毒性(生体安全性 非溶出性、非用血性、非慢性炎症性など
3.機能性 血液・輸液保存、血液浄化、手術補助、生体機能代替など
4.生体適合性 力学的適合性、血液適合性、組織結合性など
5.耐久性 耐劣化、耐腐食、耐クレープ、耐摩耗など

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